1994年頃～2004年頃までイギリスで生産されていたKorg製のAC30/6TB及びAC15TB用のOmeg社製専用ポットセットです。
この2種類のアンプに使用されているポットは共通かつ専用設計品で、シャフトは樹脂製の為に経年劣化によってねじ切れる等の不具合が発生しやすいのですが、既に補給部品としては廃番になっていた為に汎用品を流用してリペアするしか方法がありませんでした。
私もで手に入れた2台のAC15TBを所有していますが、1台は使っている内にポットのシャフトがねじ切れ、念の為に他のポットのシャフトも見てみると全部表面が劣化してべとつくそして、先日限定で復刻再生産されたのを海外のサイトで知り、修理用に発注したのですが、その際にもしかすると私と同じように困っている方がいるかもと思い少し余分に注文しておきました。
やはり、お困りの方がいらっしゃった様で、何人もの方々にご落札頂きました。そしてとうとう残り僅かとなりました。なお、現在、海外のサイトでも既に販売が終了している様で検索してもヒットしないAC15TBとAC30/6TBの両方で使用可能な7個のセットとなっています。ただし、AC15TBは7個全てのポットを使用しますがAC30/6TBの場合はVOLUMEチャンネルとTONEチャンネルの6個のポットを交換する形になります。その為1個余る事になりますがメーカーの設定ですのでその点はご了承下さい。
私は仕事柄、半田ごてを使う事があるので自分で2台分のすべてのポット14個を交換し快適に使用できるようになりました。電気工作に慣れている方なら、ご自分で交換可能かと思います。半田ごて・半田吸い取り器・半田・小さいマイナスドライバー・＃2のプラスドライバーがあれば作業可能です。（但し、自己責任でお願いします）
ちなみにAC15TBの場合は以下の手順となります。
①電源ケーブル・リバーブ用ケーブルを外す。（リバーブ用ケーブルを固定するケーブルクランプも）②裏ブタを外す。③キャビネットからシャーシを外す。（側面の4本の皿ビスを外すと抜き取れます）④真空管カバーを外して真空管を抜き取る。（一応真空管の順序通りに並べておくと良いと思います）⑤配線ケーブルをコネクター部から外す。（引っ張って抜き取る。後の事を考えて向き・位置を記録すると安心です）⑥基盤を固定するのに使用されている黒いナイロンリベットを外す。（引っ張ると頭の部分が浮き上がり、取り外せます）⑦7個のポットを固定しているナットを外す。
以上で基盤を取り外せます。次にポット類を交換していきます。
⑧ポットは3本の端子の他に本体固定用の4本の爪がありますので、その全ての半田を熱して吸い取る。⑨マイナスドライバーでポット本体の側面を少しこじると浮き上がって外せると思います。⑩ポットは順番通りに並べて抵抗値を間違えないようにして下さい。⑪あとは、逆の順序で半田付けして元通りに組み付けるだけです。
AC30/6TBの場合も手順は少し変わるでしょうが基本は同じだと思います。ナイロンリベットも経年劣化している様でしたら、サイズが4X6の汎用品で代用可能です。
このポットのセットにはAC15TB、AC30/6TB共に英文説明書が付属しますので、それを参考になさって下さい。もしご自分で取り換えるのが不安でしたら、リペアショップに持ち込みで交換依頼可能か相談されれば良いかと思います。
AC15TB、AC30/6TB共に、これからも安心して使用される為にも一度交換されては如何でしょうか。、あと、発送に関しましては、定形外郵便（規格外）を予定しております。
ご不明点がありましたら、何なりとお問い合わせください。それでは宜しければご検討下さい。









（2022年 6月 25日 10時 10分 追加）海外のサイトで、再発売されているのを見つけました。ただ価格的にはあまり違いがない様です。